猛暑の中で、高所での作業も頑張るスタッフ方。作業風景を見るだけで怖くなる程の高さの中で看板取付を行う。普段より一層の注意が必要ですね。そこで、高所と平場では、看板工事中の暑さ体感ってどんなものなのでしょう?探ってみたくなりました。
1.猛暑の中で看板取付!平場と高所の暑さ体感差は?

最近の看板取付けは、高所作業が続いている。
「今日は、疲れた〜。もう限界、しんどい!!」工事を終え、社に戻ったスタッフの第一声でした。
お盆を過ぎても、まだ暑い・・。猛暑の中で高所作業をしているスタッフ方。
街を歩くだけでも暑いのですが、高所での作業はさらに過酷なのかな?と想像します。
「平場」と「10階壁面」では、体感的にはどちらがきつい?
天候でも変わるとは思いますが、お天気の良い日として比較調査はじまり。
■「平場」
甘いと言われると思いますが・・💦 歩いているだけでも、太陽の日差しと地面からの照り返しがキツい!
アスファルトは、地面から湯気が上がりそうな程、暑いですよね。
「気温36℃」とニュースで聞くだけでも、暑いという「思い込み」も先行してしまいます。
*厚生労働省は、熱中症のリスクを評価する際には、気温だけでなく、湿度・風・輻射熱などを考慮したWBGT(暑さ指数)を活用することを推奨しているそうです。
■10階の壁面はどう?
マンション10階に住居がある人の話では「風があるから夏でも夜は涼しいよ・・」と数年前に聞いたことがあるような・・・。
では、昼間でも風があるから、平場よりは涼しいのでしょうか?
調べてみると、確かに、それも一理はあるようです。
高い場所では風が抜けやすく、風があると汗が蒸発しやすくなるため、平場より涼しく感じることもあります。
ところが・・10階の壁面作業には別の問題もありました。壁面からの輻射熱です。
夏の日差しを浴びた外壁は、かなり熱くなります。特に南向き・西向きの壁面で直射日光を受けながら作業すると、
「太陽からの熱」+「熱くなった壁からの熱」を同時に受けることになります。
*厚生労働省の熱中症対策でも、屋外の高温多湿作業場所では、直射日光だけでなく、周囲の壁面や地面からの照り返しを遮ることが重要とされています。
ということは「日射+壁面+風+作業内容」によって、体感する暑さが大きく変わるということですね。
ふ〜ん。太陽が近いから暑くなるのかな?と単純に思っていました。
2.看板屋的に一番キツいのは?

人それぞれに、経験則や思い込みもあるかもしれませんが・・・。
猛暑の中での作業では、体感気温(体感温度)は「10階ビルの壁面」のほうが圧倒的に高くなりそうです。
10階(地上約30〜40m)は平場に比べてわずかに気温が下がる(約0.2℃程度)。
ですが・・壁面作業特有の「熱の条件」が加わるため、平場とは比べものにならないほどの酷暑環境になります。
理由として4つが上がってきました。
① 壁面からの猛烈な「輻射熱(放射熱)」
人が感じる暑さは、空気の温度だけでなく、周囲の物体から放射される熱(輻射熱)に大きく左右されます。
・平場:アスファルトなどの熱を足元から受けますが、頭上は開いています。
・ビル壁面:直射日光で50℃〜65℃以上にまで熱せられたコンクリートやガラスの壁が、目の前に「巨大な床暖房」を垂直に立てたような状態になります。
この壁面からの至近距離での輻射熱が、体感温度を跳ね上げます。
② ガラスや壁による「太陽光の反射熱」
近年のビルは、総ガラス貼りや反射率の高い外壁が多くなっています。
壁面での作業は、上からの直射日光だけでなく、壁や窓ガラスに反射した強力な日光(反射熱)を正面や至近距離から同時に浴びることになる。
そうすると、受ける熱量が2倍近くになります。
③ 風が吹くことによる「ドライヤー効果」
高所は平場よりも風が強く吹きやすい環境です。
本来なら、風は体感温度を下げてくれますが、周囲の空気が壁面の熱(50℃以上の場合)で、熱風に変わっている場合は逆効果になる。
強烈な熱風を浴び続けることで、まるでドライヤーの温風を常に吹き付けられているような状態になり、体力を奪われます。
④ 逃げ場のない空中作業
平場であれば、日陰に移動したり、照り返しの少ない土や草むらのある場所へ一時的に退避したりできます。
10階のゴンドラや足場、ロープ高所作業(ブランコ)では一切日陰がなく、熱い壁から離れることもできないため、熱が容赦なく体に蓄積し続ける。
そんなに過酷な中で、作業をしていると想像すると、スタッフ方には、頭が下がる思いです。
3.この調査の結果はどこからくるのか?

調べていることをまとめてみると、こんな結果になります。ではこの調査結果はどこからきているのか・・?と疑問が出る。
さらに調査・・。
特定の1つのアンケートや実験データだけでなく「建築・気象の科学的基準(熱収支・WBGT)」「高所作業の安全管理基準」という、複数の公的知律・科学的根拠をベースにされているようです。
今回の調査ベースになっている「基準と根拠」
■気象庁・環境省の「体感温度(WBGT)」の算出基準
体感温度を測る世界基準である「WBGT(暑さ指数)」の計算式に基づいているよう・・。
・根拠: WBGTは「気温」だけでなく、日光やコンクリートから受ける「輻射熱(放射熱)」を全体の7〜8割の重要度として計算します。
気温が同じ35℃でも、目の前の壁が50℃以上に熱せられている10階壁面は、科学的に体感温度(WBGT)が跳ね上がることが証明されている。
■建築物省エネ法やJIS規格における「建材の熱性」
建築物理学における、コンクリートやガラスの熱特性(蓄熱性と反射率)の基準に基づいている。
・根拠: コンクリートは熱を大量に蓄え(蓄熱)、ガラスは光を反射します(日射反射)。
10階の壁面で、この2つの熱源の目の前に身体を密着させると、平場(地面のみ)よりも熱の受光量が多くなります。
「ビルの壁面は、巨大な『蓄熱ヒーター(コンクリート)』と『反射板(ガラス)』の目の前で作業するような特殊環境です」
■厚生労働省の「高所作業安全衛生規則」と熱中症対策リスク
国が定める労働安全衛生基準と、医学的な「緊張・ストレスによる体温上昇」のメカニズムに基づいてる。
・根拠: 高所作業(2メートル以上、今回は約35メートルとして)では、墜落制止用器具(安全帯)の着用が義務付けられている。
これが、衣服内の通気を悪くする。
高所特有の緊張感(精神的ストレス)は自律神経を刺激し、発汗を促して熱中症リスクを倍増させることが産業医学で知られている。
高所ならではの『極度の緊張感』と『安全装備による通気性の悪さ』が、職人の体力を内側から削る要因になりかねないということなのですね。
ということは、慣れている職人スタッフでも、平場に比べると相当なストレスを抱えながら、作業を行なっているということになりそうです。
疲労感が、増しそうです・・・。
4.まとめ
今回は、猛暑の中での高所作業が重なったこともあり、平場と高所での作業は、体感的暑さや疲労感は変わるのでしょうか・・?
ということに疑問が湧き、調査が始まりました。
「10階の壁面は風があるから平場よりは楽?」と思っているのは「誤解」ということが証明されたようです・・。
環境省の暑さ指数(WBGT)の基準や建築物理の視点から見ると、直射日光に加えて「コンクリート壁からの猛烈な輻射熱」と「高所作業による精神的緊張」が重なるため、平場よりも遥かに体感温度が高く、過酷な環境になることが科学的に説明できるようです。
やはり、職人さんが、疲れた・・と感じるのも、高所という緊張感のある中での作業ということも関係しているのでした。
高所で作業をする方々は、この辺りも頭の片隅に起き、油断せずに作業にあたって欲しいですね。
事故のないように・・・。
ありがとうございました。
大阪で看板製作・施工は看板屋 ㈱ラグレスまで・・他府県でも対応可能です。
まずは、御見積り・お問い合わせからでもお気軽に・・・・・
