看板デザイン「色の心理学」は基礎知識!さらに「光」で完成させる

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「色の心理学(赤は食欲、青は信頼など)」は、皆さんも何となくわかる「基礎知識」ですね。多くの競合店もこの基礎知識は知っています。ただセオリー通りに色を選ぶだけでは、「どこにでもある普通の看板」になり、埋もれてしまう可能性があります。一歩抜け出し、競合他社と明確に差別化し、集客力をさらに高めるためのデザインについて考えてみました。

 

1.「色の心理学」の復習!

 

 

 

看板屋としての視点から「色彩心理学」×「光」を掛け合わせたアプローチを再考してみます。

 

 

・「飲食店だから、食欲をそそる『赤』をメインカラーにしました!」

 

  その赤色、本当に『美味しそう』に見えていますか?

 

 

・「信頼感を出したいから、清潔感のある『青』で統一しました!」

 

 

看板製作に「色の心理学」を取り入れることは、デザインを考える中では常識と言えるほど基本的な考えですね。

 

 

 

看板屋から見ると「せっかく良い色を選んでいるのに、その効果が半分も発揮されていない(あるいは逆効果になっている)」看板が、大阪の街には多いのです。

 

 

 

なぜでしょうか?

 

 

 

当たり前のように見慣れた感覚で「色」を決めてしまい、多店舗との差別化が無くなってしまっているからでもありませんか?

 

 

 

2.色の心理学+光の演出

 

 

 

「その色に光(LED)」を組み合わせるといかがでしょう。

 

 

 

色に、光が重なると、さらに人の目に届きます。

 

 

 

 

同じ「赤」でも、当てる光が白っぽいのか、黄色っぽいのか。あるいは強い光なのか、柔らかい光なのかによって、お客様が受け取る印象(心理効果)は180度変わりそうです。

 

 

 

LEDには「色温度」という数値があります。

 

  • 低い(約3000K)・・・電球色(オレンジっぽい、温かい)

 

  • 高い(約6500K)・・・昼光色(青白い、キリッとしている)

 

 

この色温度を、看板のベースカラーとどう組み合わせるか。

 

 

 

 

 ■光の色あいで、イメージは変わる

 

 

看板デザインによく使われるカラーで例をあげてみると・・

 

 

 

■「赤」は、飲食・サービス業等でよく使われる。

 

「赤=食欲」というセオリーがありますが、光の当て方でそのニュアンスは激変します。

 

 

 

「赤」×「電球色(オレンジの光)」・・・濃厚・熟成・高級というイメージ。

 

 効果: 赤色がより深みを増し、ボルドーやレンガ色のようなリッチな色調に変化します。

 

 心理: 「じっくり煮込んだ味」「歴史ある伝統の味」「温かみのある空間」を連想させます。

 

 おすすめ: 高級焼肉、本格イタリアン、老舗の和菓子屋。

 

 

 

「赤」×「昼光色(白い光)」・・・鮮度・活気・安さ

 

 効果: 赤色がパキッと明るく発色し、朱色に近いエネルギッシュな色調になります。

 

 心理: 「獲れたての鮮度」「スピーディーな提供」「お得な価格(セール感)」を連想させます。

 

 おすすめ: 回転寿司、ラーメンチェーン、ファストフード、スーパーの特売看板。

 

 

 

逆効果例として・・

客単価の高いステーキハウスが、看板を「白い光」でガンガンに照らしてしまうと、せっかくの高級肉が「安っぽいお肉」に見えてしまい、ターゲット層である富裕層が離れてしまいまう。

 

 

 

 

■「青・白」は、医療・美容・士業等でよく使われる。

 

「青・白=信頼・清潔」ですが、これも光のコントロールを誤ると「冷たさ」になってしまいます。

 

 

 

「青・白」×「昼光色(白い光)」・・・絶対的信頼・高度な技術・潔癖

 

 効果: 青や白が最も澄んで見え、一切の濁りがない状態を作ります。

 

 心理: 「ミスが許されないプロの仕事」「最新の設備」「徹底した衛生管理」を無言で伝えます。

 

 おすすめ: 歯科医院、調剤薬局、学習塾、クリーニング店。

 

 

 

 

「青・白」×「昼白色(自然な太陽光に近い光)」・・・親しみ・優しさ・相談しやすさ

 

 効果: 白さを保ちつつ、少しだけ自然な柔らかさを加えます。

 

 心理: 「先生が優しそう」「痛くなさそう」「気軽に相談できそう」という安心感をプラスします。

 

 おすすめ: 小児科、整骨院、介護施設、地域密着の司法書士事務所。

 

 

 

3.「夜だけ」じゃない!「常時・光演出

 

 

「LED看板=夜に必要」という思い込みはないですか?

 

 

 

冬は曇りの日も多く、ビル影になる店舗もたくさんあります。「昼間からLEDを活用する」ことで、色の心理効果はさらに強まります。

 

 

 

  ■曇天・雨天時の「アイキャッチ効果」

 

 

人間の目は、周囲が薄暗いとき、本能的に「明るいもの」「鮮やかな色」に視線を向けます。

 

 

 

曇りの日や夕暮れ時、周りの看板がまだ沈んでいる時間帯に、自店の看板だけが「色の本来の鮮やかさ」を放っていたらどうでしょう?

 

 

 

それは「営業中」という強いサインになるだけでなく、街行く人の視線を注目させることにもなります。

 

 

 

 ■ 高輝度LEDで「影」を飛ばす

 

 

看板に、ひさしや街路樹の影が落ちると、せっかくの「集客カラー」も黒ずんで見え、心理効果が半減します。

 

 

 

昼間でも日の当たりにくい場所への看板設置は、自然光には負けない高輝度LEDを使用することで、影を飛ばし、看板の「色」を常にベストな状態に保つこともご提案する場合があります。

 

 

 

4. 光の「強弱(調光)」で時間帯別にターゲットを変える

 

 

 

最新の看板技術では、LEDの明るさ(照度)をコントロールすることも可能です。

 

 

これにより「時間帯によって看板の『顔』を変える」ことができます。

 

 

・ランチタイム(11:00~14:00):照度MAX(100%)

 

 活気を演出し、サラリーマンや主婦層に「営業中!」をアピール。回転率重視の雰囲気を作ります。

 

 

・ディナータイム(18:00~):照度ダウン(70%)

 

少し明るさを落とすことで、落ち着いた雰囲気に変化。仕事帰りの一杯や、デート需要を取り込みます。

 

 

 

看板を掛け替えることなく、光の強弱だけで「お店のモード」を切り替えることもできるのです。

 

 

 

色の心理効果を考える、看板屋のご提案です。

 

 

 

「調光機能付きや、色温度にこだわったLED看板なんて、高額なのでは?」と思われたかもしれません。

 

 

 

LEDモジュールは、たくさん付ければ良いわけではありません。

 

 

 

「この看板の深さなら、この角度のレンズをいくつ使えば、明るくムラも出ないのだろう」という、プロの経験に基づく綿密な設計も行います。

 

 

 

相談してみる価値はありそうです。

 

 

 

5. まとめ

 

看板において、「色(塗料・シート)」は素材です。その素材をどう調理し、どう味付けしてユーザー様に届けるかを決めるのが「光(LED)」でもありますね。

 

 

色は「素材」、光は「料理人」というイメージですね。

 

 

 

これまでは、「スポットライトで照らす」が通常でしたが、今では便利なLEDモジュールで色々な演出ができるようになりました。

 

 

  • 昼も夜も、狙った心理効果を外さない「色温度」の選定

 

  • お店のコンセプトに合わせた「光の強弱」コントロール

 

 

看板屋は、光と色を操り「集客力」を最大化するためには何が必要なのか・・ということを常に考えています。

 

 

「今の看板、なんだかパッとしない…」

 

 

「色にはこだわったはずなのに、集客につながらない…」

 

 

そう感じたら、看板屋に相談してみてください。

 

 

 

ありがとうございました。

 

 

 

大阪で看板製作・施工は看板屋 ㈱ラグレスまで・・他府県でも対応可能です。

 

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