LED電飾看板に「調光機」は必要か?メリット・デメリットを調査!最近は、看板施工時に店舗オーナー様から質問をいただきます。「新しく出す電飾看板に、調光機(明るさを変える機械)を付けたいんです。やっぱりあった方がいいですよね?」最近のLED看板は非常に明るく、パワフルです。そのため「調光」への関心を持つオーナー様が増えています。今回は、電飾看板に調光機を設置するメリットとデメリット、そして「本当に必要なのか?」という点を、看板屋の立場から解説します。
1. 電飾看板の「調光機」とは何か?

*調光機とは、看板内部のLEDの光量をコントロールする装置のことです。
昔の蛍光灯看板では難しかった「明るさの微調整」が、LEDの普及によって手軽に、かつ細かく設定できるようになりました。
「ただ光ればいい」という時代から、「どう光らせるか」という質が問われる時代へと変化していますね。
2. 調光機を設置する3つの大きなメリット

看板屋が調光機の設置をおすすめする場合には、理由があります。
■「まぶしすぎる」という近隣トラブルを防ぐ
最近のLEDは非常に高輝度です。設置したばかりの時は「明るくて良い!」と思っても、いざ夜間になると周囲の住宅や店舗から「まぶしい」「光が部屋に入ってくる」といったクレームに繋がることがあります。
調光機があれば、設置後に実際の現場の暗さに合わせて「ちょうどいい明るさ」に落とすことができるため、地域に馴染む看板になります。
■店舗の「品格」と「視認性」の両立
明るすぎる看板は、時に文字を「白飛び」させてしまい、何が書いてあるか読めなくなることがあります。また、高級感を売りにするバーやレストランの場合、光が強すぎると安っぽい印象を与えてしまうことも。
調光機で光を少し絞ることで、文字の輪郭がはっきりし、お店のコンセプトに合った「品のある佇まい」を演出できることもありますね。
■LEDの寿命を延ばし、電気代を抑える
LEDは100%のフルパワーで点灯させ続けるよりも、80%程度にパワーを抑えて点灯させる方が、発熱を抑えられ、素子の劣化を遅らせることになる場合もあるようです。
結果として、看板の寿命(メンテナンス周期)を延ばし、月々の電気代を節約することに繋がります。
3. 知っておくべき調光機のデメリット

一方で、設置にあたっては無視できない懸念点もあります。
■故障リスクの増加(電気部品の宿命)
看板の故障で最も多いのは、実はLEDそのものではなく、電源装置や調光機といった「周辺パーツ」です。
調光機という精密な部品をシステムに組み込む以上、経年劣化による故障リスクの箇所が一つ増える、という認識が必要です。
■ 初期コストの上昇
調光機自体の代金に加え、設置工事(配線作業)の工数が増えます。また、調光機能に対応した「調光専用の電源(ドライバー)」を使用する場合があるため、通常の看板製作よりも見積もり金額は上がります。
4. 看板屋が考える「調光機が本当に必要なのはこんな店」

さて、あなたのお店に調光機は本当に必要でしょうか?
看板屋としての判断基準をまとめました。
【設置をおすすめするケース】
周囲が住宅街、または閑静な通りである・・・ トラブル防止のため、明るさ調整はあれば安心です。
24時間営業、または深夜まで営業している・・・ 時間帯によって最適な明るさが異なるため、タイマー連動の調光機があると便利です。
こだわりの強い「内照式看板」を作る・・・ デザイン上、繊細な光の表現が必要な場合は、微調整ができないと完成度が上がりません。
【設置しなくても良いケース】
賑やかな繁華街や国道沿い・・・ 周囲が明るいため、看板もフルパワーで光らせてちょうど良いことが多いです。
コストを最優先したい・・・ 調光機を付けなくても、製作段階でLEDの数を調整したり、透過性の低いシートを選んだりすることで、ある程度の明るさ対策は可能です。
5.まとめ
看板屋からのアドバイス:失敗しないために
「明るすぎて困る」という失敗は、看板を付けてから気づくことがほとんどです。
もし予算に少し余裕があるなら「後から調整できる調光ユニットを組み込む」ように看板屋に相談してみてください。
看板は、ただ目立てばいいというわけではありませんね。
「適切な明るさ」で光る看板こそが、お客様を迎え入れる最高のおもてなしになります。
「自分の店にはどっちがいいんだろう?」と迷われたオーナー様。
まずは、お店の周辺を夜に歩いてみて、周りの街灯や他店の看板の明るさをチェックしてみてください。その結果を教えていただければ、最適な「光のバランス」をご提案できそうです。
看板屋として正直に申し上げますと、調光機は「とりあえず付けておけば安心」というものでもありませんね。
ありがとうございました。
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