看板屋さんや印刷業界では必需品と言っても良い機材が「大型インクジェットプリンター」。広告デザインを印刷してくれる大きなプリンターです。仕事の要のような存在です。最近、カラーにより発色の薄い部分が出ることが起こるようになりました。いよいよ部品交換時期?なんと見積価格は約50万円!!ビックリです。
1.大型プリンターヘッド交換費用は約50万円
*この箱の中に「ヘッド」が2個入っています。
「ヘッド交換で50万円!」 というのは衝撃のコストですね。
今回は、なぜそんなに高額になるのか、どうすれば回避できるのかを、調査しました。
《プリンターヘッドとは?》
大型プリンターの「ヘッド」とは、インクを用紙に吹き付ける心臓部のこと。 数千個以上のノズルからインクを微細に噴射し、鮮明な色やグラデーションを再現しています。
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この部品は消耗品。
・インクの目詰まり
・摩耗や静電気による劣化
・純正インク以外の使用
などの要因で、ある日突然「印刷できない!」という状況に陥ることもあるようです。
少し前から、一部のカラーの発色が薄くなることがあり、清掃・メンテナンスを行っていたのですが、手間やメディアの無駄も考えると交換時期なのかなということになりました。
そして交換となれば、桁違いの見積り金額が出たのです。
2.なぜ交換に50万円もかかるの?
*薄っすら縞々模様。
家庭用プリンターなら、インクと一体型のヘッドを交換して数千円程度で済むことが多いです。
けれども、大型機はそうはいきません。
理由は大きく3つ。
・部品代が高額
1個数十万円の「ヘッド」を複数基搭載している機種もあり、それだけで大きな出費です。
・専門技術者による調整費用
単純に「外して付ける」だけではなく、位置合わせやインク調整、発色のキャリブレーション作業が必要。出張費や作業費も含まれます。
・関連部品やインクの追加消費
交換時にはクリーニング部品も一緒に替える場合が多く、さらに調整中に大量のインクも使います。
こうして積み重なり、合計で約50万円前後になるのです。(交換時間は約4時間でした)
■弊社では「エプソンの大型プリンター」を使用しています。
ヘッド数は、2個。部品代は1個約20万円でした。
・エプソン大型プリンターヘッドの特徴
エプソンは、独自の 「PrecisionCore(プレシジョンコア)」 というインクジェットヘッド技術を採用しています。
半導体製造にも似たプロセスで作られており、超精密で安定したインク噴射が可能です。
・ノズル数について
エプソンの大型プリンター(サイン&ディスプレイ用や写真プリント用)に搭載されているヘッドには、1色あたり数百~1000以上のノズル が用意されています。
Epson SureColor S80650(溶剤プリンター) ・PrecisionCore TFPヘッド搭載 ・1色あたり720ノズル × 10色構成 → 合計 7200ノズル
Epson SureColor SC-P9550(写真・グラフィック用) ・PrecisionCore MicroTFPヘッド ・1色あたり800ノズル × 12色構成 → 合計 9600ノズル
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最新のエプソン大型機では 1万ノズル近い数 が搭載されているようです。
3.ノズルが多いメリット
*これは使い物になりません。破棄です。
高速印刷でも粒状感が出にくく、安定した画質が出せる。
グラデーションや肌色などの階調表現が非常に滑らか。
一部ノズルが詰まっても自動補正で印刷品質を維持できる。
注意点》
ノズルが多い=ヘッドの構造が複雑ということでもあります。
そのため、インクの目詰まりや劣化で一部が使えなくなると、画質低下が目立ちやすくなります。
結果的に「ヘッド交換」という高額修理につながりやすいのです。
エプソンの大型プリンターヘッドには「数千~1万個近いノズル」が搭載されており、これが高画質・高スピード印刷を実現しています。
その分ヘッド自体が超精密部品なので、交換コスト(数十万円〜50万円クラス)が発生するということですね。
4.ヘッドを長持ちさせるための対策として
*交換完了!!綺麗!
・「壊れたら交換」では遅すぎます。
日頃からできる丁寧な清掃・メンテナンスを心がければ、ヘッドの寿命を延ばすことが可能です。
・定期的に印刷する
毎日使用する場合には、朝一にテストプリントを行い、ノズルの乾燥や目詰まりをチェックましょう。
・純正インクを使用する
安価な互換インクはリスク大。結果的に高い出費を招く可能性があります。
・作業環境を整える
高温多湿や埃は大敵。エアコン管理や空気清浄機の活用がおすすめです。エプソンの場合は15℃〜25℃が推奨なので、弊社では年中24℃固定にしています。
・保守契約を検討する
定期点検付きの保守契約は年間コストがかかりますが、突然の高額出費を避ける保険になります。
・外注先を用意しておく
万が一のときに仕事を止めないためのリスクヘッジになりますね。
最低限のできることとして、これくらいは行っておくといいですね。
5.まとめ
大型プリンターのヘッド交換は「高い!」と感じますが、それは精密機器の宿命のようなものでした。
日頃のメンテナンスや運用の工夫次第で、修理部品の耐久年数は伸びそうです
保守契約をしていれば、部品代は不要だったそうです。
突然の約50万円出費を「避けられない事」にしないために、普段からの対策を心がけることが必要です。
あなたの会社のプリンターは大丈夫ですか?
「最近印刷の調子が悪い」と思ったら、早めの点検をおすすめします。
ありがとうございました。
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