「費用対効果」という言葉はよく耳にしますが、実際のところどういう意味で、明確に判断することは出来るのでしょうか?少し調べてみました。
1.「費用対効果」とは?
文字通り、掛けた費用に対し、どれだけの効果が出たのか?ということですね。
類義語として「投資対効果」という言葉もあります。
看板をどう考えるかによって、効果を計算する方法は違ってきます。
「費用対効果」は短期的な効果を金額で表し、「投資対効果」は中期的な効果をパーセンテージで表すようです。
今回は、比較的小規模な看板。広告役割の看板として、投資ではなく費用としての効果はどうなのかを考えてみましょう。
2.看板の「費用対効果」計算例
「新規顧客獲得単価」=CPAを指標として計算してみましょう。
*小規模な飲食店を例として
A店舗 |
B店舗 (新規看板設置店) |
|
リピーターのお客様 |
10 |
4 |
新規のお客さま |
2 |
6 |
計 |
12 |
10 |
*1か月あたりの来客数(人)
新規顧客が月1回のリピーターになった場合(一人当たり単価1,000円とする・初月は省く)
【A店舗】売上12000円 + リピーター年間売上22000円 =34000円
【B店舗】売上10000円 + リピーター年間売上66000円 = 76000円
76,000円-34,000円=42,000円
環境にも寄りますが、基本的には看板の耐久年数は10年程ありますので、420,00円の看板製作施工費用を掛けたとしても十分に取り戻せる金額ではないでしょうか?
今回はひと月当たり来客数12人と10人の計算で算出しましたが、2倍になれば420,000円の看板を設置した場合は5年で償却できるという計算になりますね。
小規模な飲食店で、1人当たりの単価が1000円・1か月あたりの来店数1回として計算してみました。これだけ見ても、集客・誘導・広告の役割を果たす看板を製作する事が出来れば、費用に対する効果は十分に発揮できると思います。
「費用対効果」を考えると看板は、一番お安い広告方法になりませんか?
1か月あたりの来客数が10倍の店舗であれば、もっと短期間で看板製作費用は取り戻せるのではないでしょうか?。
3.看板製作費は本当に高いの?
例えば、420,000円の看板を製作し、10年間使用できたとすれば、1か月に掛かる費用は3500円です。
420000円÷10年÷12か月=3500円
店舗の顔となる看板を製作し、1か月3500円の来客者があれば、損失にはなりませんね。10年間1か月3500円分の売り上げを看板製作・施工費として予算に入れておくことは、お安くないですか?
看板新設時には、数倍の来客数増加を期待できるのでは?ということを視野に入れ、10年トータルで計算してみて下さい。
4.他の広告媒体との比較
ネット等、他の媒体とを比較してみます。
ネット広告の費用は様々ですが、広告費用をかけ、継続使用し続けることを考えると、相当な金額になるのでは無いでしょうか?
自社でHPを作成し、掲載するとHP作成労働時間、プロバイダー費用、サーバー費用、ドメイン費用等、細かなランニングコストは掛かります。
無料のサイトに登録したとしても、無料サイトで来店して頂けるお客様に認知して頂けるまでには、相当な期間が掛かります。インターネットで自社のサイトを上位表示させるには、それなりの費用とサイト運営労働時間も掛かります。
即効性を求めるのであれば、看板ではないでしょうか?
*いつも不思議に思う事
店舗開業資金を借り入れ、新築・改装をされる際に看板費用が入っていないのはどうしてなのでしょう?と思う事がよくあります。
看板も規模にもよりますが、「建物附属設備」 として借入予算の中に計上し、減価償却費と考えると、それ程負担にはならないでは?と考えます。
忘れられかちな看板製作工事ですが、外装費用の中に「広告」という役割を果たす看板ですので本当のところは入店して頂くには、一番必要なツールなのですが・・・と思う事がよくあります。
5.最後に・・
今回記事を投稿するにあたり、看板を新設し、最小限の単価で計算しリピーターが増えるでしょう・・という前提で看板の「費用対効果」ということを考えてみました。
看板屋としての経験上、繁華街や通行料の多い地域には、集客・広告ツールとして看板が短期間で効果が出るものと思いますが、人通りの少ない場所にある店舗や住民の少ない地域では、また違ってきますね。立地条件も関係してくるという事です。
看板を製作・施工したところで、来客数は増えなかったという事もあるかもしれません。
看板新規施工と同時に、運営内容のリニューアル対策(気持ちを含め)も考えていくことが、必須でしょう。
6.まとめ
一般的に「看板製作・設置費用は高い」と思われています。
しかし、長期間使用する看板の「費用対効果」を考え計算してみると、来客数からみても、耐久年数からみても、看板というものは、とても価値のあるものだと思います。
店舗・企業運営には、欠かせないツールのひとつになりますので、「順調に店舗運営を継続していく上では、お高い経費ではなく、「費用対効果」は高いと思いました。
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