【アルミ複合板(アルポリ)とアクリル板の違い】
アルミ複合板とアクリル板の一番の違いは光の透過性です。簡単な考え方としてアルミ製の缶ジュース・缶ビールは一切光は通らないですね。アルミ複合板は、あの缶の薄い素材で樹脂を挟み込んでいますので透過性は無しです。看板に使用する頻度の多いアルミ複合板の厚みは3mmです。逆に3mmのアクリル板を透過性無しにする事の方が難しいでしょう。
1.アルミ複合板 (アルポリ)
1.アルミ複合板とは
アルミ複合板とは、薄いアルミ板2枚で樹脂をサンドイッチした複合板です。標準では、2mm、3mm、4mm、6mmの物が多いです。透明な物はありません。
2.長所
軽量で同等のステンレスと比較した場合、70%程度軽い錆びに強く、鉄・木材等に比べて耐久性が長い素材がアルミなので切断・曲げ・平滑性等の加工性に優れている。
耐衝撃に強く、石綿ボード・アルミベニア等に比べて、破壊しにくい芯材が粘弾性の樹脂を使用するため、耐熱性・振動減衰性・騒音・断熱効果に優れている水にも強く、湿気による反りにも強いため、湿気の多い場所でも活用できる
3.短所
"へこみ"が出た場合に修復しにくく、手間もかかる。切り口の処置をしないと、年数の経過によって、端部のアルミがめくれる
4.用途
看板、サインの他・ビル外装・ドアの腰パネル・ドア面材・浴室・洗面所・トイレのユニット・内装壁・天井(間仕切り)・ディスプレイ・エクステリア部材・目隠し・ジュラルミンケース
5.注意
アルミ複合板は、アルミ板を使用しているため、切断面にバリが出ることがございます。素手で取り扱う際にはご注意し、バリ取りは丁寧に行いましょう。
2.アクリル板
1.アクリル板とは
アクリル樹脂でつくられた板のことで、ガラスのような透明度を感じるものです。ガラスの光線透過率は92%に対し、アクリル板は93%です 。
無色の物は、 多種多様な製品に使用されています。耐久性に優れ、破損してもガラスのように飛び散ることはありません。アクリル板には、「押し出し板」と「キャスト板」の2種類 あります。製造方法が異なります。色はフルカラー、乳半色もあります。
「押し出し板」
1.製造方法
粘土状にしたアクリル樹脂をローラーより押し出して製造します。
2.長所
溶剤接着との相性が良く、大量生産が出来る為、低価格で製造できる
簡単な、穴開け、切削、折り曲げ等にも適してます。
3.短所
硬度がやや低いので、クラック(ヒビ)が入りやすい耐薬品性に弱いです
4.用途
水槽、看板、文房具 、アクリルケース、アクリルテーブルマット
「キャスト板」
1.製造方法
2枚のガラスの間にアクリル原材料を注入し、硬化させて製造します。
2.長所
分子量が細かいため、高速切削加工に適している。接着などの場合、溶剤に溶けにくい。押し出し板に比べて硬度が高いので、反りが出にくく、クラック(ヒビ)も入りにくい。カラー板は、ほとんどがキャスト板です。
3.短所
押出板より溶剤にとけにくい為、接着加工に時間を要し強度も低い。製法上、板厚にばらつきがある。大きいサイズの板が製造可能ですが、手作業の工程が多く、押し出し板に比べ価格は高い
4.用途
彫刻加工品、大型水槽、屋外看板、機械加工などに使われております。
*面発光を比べてみると・・・アクリル板の「押し出し板」と「キャスト板」では押し出し板は拡散性が出ないのでキャスト板のほうが、キレイに光ります。
3.どちらの素材をどんな看板に使用する?
アルミ複合板(アルポリ)
アルミ複合板を使用しての、看板には屋上看板(塔屋看板)・野立て看板・壁面看板・スタンド看板・A型看板・イベント用パネル等々まれには、店舗前テント代わりの屋根仕様にも・・・。
透過性がないので、LEDやスポットライトで絵柄・文字を照らす外照式看板に用いられることが多いです。安価で、インクジェット出力シートを使用して、自由なデザインが製作できるのも嬉しい点ですね・・
アクリル板
光を通すため、主に内照式の看板に使用します。アクリル板は加工性に優れ、曲げ加工や切断、穴あけ、板どうしの接着などができます。
ビル等の袖看板・内照式自立看板・内照式ポール看板・内照式スタンド看板、表札等に化粧ビスを使用してのおしゃれな銘板にも用いられています。内側照明を使用し文字・絵柄を表現される看板がご希望のお客様はこちらを使用されます。
乳半板は光をよく散乱させ、光源は透けて見えません。また、シートもアクリル板同様に乳半・透明からお選び頂けます。街で見かける看板素材、アルミ複合板・アクリル板についてでした。
アルミ複合板・アクリル補修などのお問い合わせもお気軽に・・ラグレスまで。